ブーマーは、助っ人外国人の歴史上伝説的な野球選手である。
ブーマーウェルズの性格はあまりに温厚すぎた。
ブーマーは現在、好々爺過ぎる生活を送っている。
ブーマーってこんな野球選手:伝説的助っ人外国人【記録、成績】
○メジャーでのブーマーが可哀相が過ぎた
日本に来る直前のブーマーは、メジャーのツインズの下部組織で活躍していた。時機を見てツインズへ昇格する予定だったものの、ブーマーの能力に可能性を感じた阪急が、ブーマーの権利をてにいれて、来日することになった。
しかし実を言うと、ツインズは、ブーマーを半ば追い払うようにして売ったという話もある。当時のツインズのオーナーが黒人嫌いでありツインズでの活躍の機会が公正に与えられるか微妙な立場だった。「日本に行かなければ二度と選手として活躍できないようにしてやる」などと、恫喝のようなことも行われたとされている。
○ブーマー、1年目の成績微妙
ブーマーは、1年目を終えて全然活躍できなかったと不安を感じたという。
成績は規定打席を達成しての3割17本塁打、助っ人外国人として最高級の出来栄えである。しかし、ブーマーは俺は全然だめだと考えていて、周りは笑顔ですごいなー褒めてくれるが、日本人は本音をしゃべらないので、信じていなかった。それでも周りがずっと褒めてつづけてくるので、自分の成績はけっこう凄かったらしいことを理解した。
○ブーマー、2年目でバケモノへ
そして伝説の2年目、ブーマーは、打率.355の37本塁打を達成、首位打者、ホームラン王、打点王を達成。助っ人外国人史上初となる三冠王を達成した。最強の助っ人外国人だと、一番最初に証明したのがブーマーである証拠であり、その結果が今なお野球ファンがブーマーのことをおぼえている所以だ。そして通算打率は.317、4000打数以上での打率はあの落合博満よりも上、右打者として最高記録となっている。
落合、ブーマー、バース。
80年代の三冠王たち。
彼ら3人が獲得した打撃タイトルは〆て28。 pic.twitter.com/RRaesR8n1P
— キタトシオ (@kitatoshio1982) September 13, 2019
○ブーマー、200cm100kgの巨漢として
ブーマーそのあまりの規格外なデカさに、出会い頭に悲鳴を上げる老人もいたと言われている。見るからに鈍重そうなブーマーは、そのパワフルな体を生かして、三度のOPS1超えを達成。さらに規格外なのは、ゴールデンクラブ賞を2度も獲得している事である。手先の器用な巨漢なのもギャップで可愛いし愛されるゆえんだ。
○ブーマー、まったく期待されていなかった
日本球界の歴史に名を刻むほど活躍したブーマーは、入団当時、まったく期待されていなかった。なぜなら、ブーマーと一緒に半休に入団した助っ人外国人が、注目の的だったからだ。その助っ人外国人はバンプウィルス、助っ人外国人として年棒1億契約が史上初で、4年契約なのも史上初だった。そんな話題だらけの選手が一緒に入団したものだから、年棒3000万契約のブーマーは一切話題にならなかった。そして結果は真逆。バンプは結果を残せず4年契約にもかかわらず2年で退団している。
ブーマーの性格が良すぎる話
○ブーマー、温厚すぎる
ブーマーは入団してからも球団内でうまくやっていたが、一緒に入団した1億契約のバンプは、球団の首脳陣としょっちゅう衝突していた。指示に従わず、メジャーリーガーとしてのプライドからコーチの助言も一切耳を貸さなかった。そんなとき、いつも仲裁していたのが、言葉も通じるブーマーだったという。ブーマーは成績も向上し続けても一切奢ることがなかった。それどころか、怒ったり不機嫌になるような表情すら見たことがないと言われている
○ブーマー、チーム想いだった野球選手
そしてブーマーは来日して1年目から結果を残し、常に打率は3割で、引退するまで30本40本を打ち続けた。その成績に、日本球界での扱いはまさにレジェンドであり、周りからの対応は当然ちやほやしたものになった。しかし、ブーマーは自分のプレイにうぬぼれることはなかったとか。自分の本塁打の記録など全く興味がなく、チームのためにあえて流し方向に打つことも多かったと当時のチームメイトは語っている。
○200cm100kgの巨漢、奥さんが怖い
ブーマーは、半休入団前からデブラという妻がいた。そしてブーマーは奥さんに頭が上がらず、年棒3000万円なのに小遣いをこっそり貯めるために、夜ご飯は毎日のようにピザとコーラを食べていたという。
ブーマーの現在:趣味が好々爺すぎる
11年振りに来日した時のブーマー(70歳)
○ブーマー、おじいちゃんになる
ブーマーは1954/4/25生まれ、70歳である。当然ブーマーには孫がいて、しかも一緒に暮らしている。現在のブーマーは、アトランタにある自宅で孫の面倒を見る幸せな老後生活を楽しんでいる。
○ブーマー、子供たちとも戯れる
さらに、ブーマーは臨時で少年たちに野球の指導をすることもあるという。自分の孫よりも少し年代が上の子たちなので、こちらも孫みたいなものだろう。ブーマーは、メジャーではあまり結果を残せず日本に来てから覚醒した選手なので、アメリカの少年たちは野球を教えてくれる2m越えの巨漢のおじいちゃんが、日本球界のレジェンドであることは知らないだろう。