宝くじ当選者の現在は不幸なのか?その末路【その後の破産率】

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宝くじ当選者は不幸になるのか?問題

このページでは、「宝くじ当選者が不幸になるのか」を様々な数字やエピソードを見て、読み解いていく。まず「宝くじ当選」に対するバイアスをなくすために、「宝くじ当選者が破産して不幸になる」と言われている根拠についての話をみていく。

宝くじ当選者の破産率は7割?の嘘

「宝くじ当選者の7割は破産している」とは、現在の日本ではたびたび聞く。

ではそのソースはどこなのかというと、全米金融教育機関(NEFE)だ。驚くべきなのは、なんとNEFE自身が統計データを取って調べたわけではなく、発言したわけではなかった。NEFEが開催した議論の場の中で、1人の参加者の発言が「破産率7割」の起源となっている。

つまり、こういうことだ。
「えー、宝くじ当選者の破産率は7割と言われてまして―」という発言を公的な場所で発言した人がいた。しかし根拠はない。にもかかわらず、この発言がニュースとなって全米に広がり、さらに現在では日本にまで広がっている。

しかしあながちウソともいえない

NBAプレイヤーの破産率は9割

宝くじ当選者とは違い、NBAプレイヤーも大金を手に入れているという点においては同じだ。

そんな彼らの引退後は統計データを集めるために追いかけることは可能で、実際に様々なデータがとられている。

たとえば、NBAプレイヤーは引退してわずか5年で6割が破産する。さらに、50歳まで追いかけてみると9割が破産する。他にも、アメリカンフットボールやメジャーリーグでも近い数字が示されている。

さらにはスポーツ選手の破産理由には「浪費癖」「財務知識の欠如」「投資知識の欠如」「悪人に資産運用を任せる」がある。特に「財務知識」「投資知識」「悪人に資産運用を任せる」に関しては、宝くじ当選者にも起こりうる同じだ。「宝くじ当選者が10年で半分以上が破産している」と言われてもおかしな話ではない。

では、実際に宝くじ当選者の末路についてのエピソードを見てみる

宝くじ当選者のその後①:投資して失敗した【末路】

とある会社員は、出張先で宝くじを購入した。それが奇跡的に当選、1億5000万円を手に入れる。彼は誰にも言わず、家族にさえ伝えていなかった。彼は当選金をさらに増やそうとして、1億5000万円を投資に突っ込んだ。一発でたくさん増やそうと考えて一発で全額突っ込んだときもあった。結果3年後に残っている宝くじの当選金は0円になった。

これはまさしくNBAプレイヤーらの破産理由と同じで、「投資知識の欠如」によって、破産したわけです。

しかし不幸になったかというと、元の生活に戻っているだけなので、不幸になったかは微妙なところです。実際に後悔は残っているけれど精神的に病んだわけでもありません。ただ1つ言えるのは、1億5000万円を持っていた経験をしているので、一生後悔し続けるでしょう。その意味では不幸かもしれません。

宝くじ当選者のその後②:カフェをオープンする

息子が同じ学校に通っている子供の親が当選した。本来は隠さなければならないと指導を受けるものだが、彼らが宝くじに当選したことは噂になっていたという。その後、彼らの身なりは少し派手になったものの、贅沢三昧をしているという話は聞かなかった。では彼らは何にお金を使ったのかというと、おしゃれなカフェをオープンして、その運営資金に宝くじの当選金を使ったといいます。

こちらは宝くじ当選のその後として幸福になっている例です。カフェをオープンするという夢をかなえるためにお金を使ったわけですね。

注目すべきは、「財務知識の欠如」「投資知識の欠如」「浪費癖」というNBAプレイヤーの破産する理由に当てはまる行動はしていないということですね。唯一「財務知識の欠如」は該当するかもしれませんが、カフェ運営に失敗した場合には事業の失敗で破産ということになります。

「宝くじ当選したことをしゃべっている」のに、幸福になっているのも注目ポイントかもしれません。しかし、「家族の身なりがすこしだけ派手になった」のは事実なようです。このことから得られる教訓は、「大金を得たことを複数人が知った場合、それが家族単位を超えない少数であったとしても、贅沢を我慢できない人間が必ず1人はいる」ってことですね。贅沢をすると戻れなくなるから我慢しよう、ではなく、10万ぐらいなら100万ぐらいまでならと小出しでどんどんお金が出て行ってしまうのかもしれません。

宝くじ当選者のその後③:続く

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