「恋のマイアヒの歌手」「のまのまいぇい」の人でおなじみのO-Zoneのメンバーの現在を見てみると、ものすごく意外な結果で・・・。世界中で話題になった時の経緯や、活動しているルーマニアでの話など面白いエピソードがメチャクチャ多く・・・
O-Zoneってこんな歌手グループ:モルドバのヒーローになった「恋のマイアヒ」歌手
O-Zoneと言えば、「恋のマイアヒ(原題:Dragostea Din Tei)」で、日本はもちろん世界中で大ヒットした名曲を残した歌手グループだ。
「恋のマイアヒ」で成功する前のO-Zoneの経歴を見てみると、当時のいろんな背景を知れてめちゃくちゃ面白い。
まず、O-Zoneはモルドバ共和国出身3人組のグループだ。
彼らは他の若い歌手がそうであるように、大成功をおさめたいと考えていたわけだが、モルドバ共和国は人口250万程度の小さな国だった。そのため隣接している人口2000万人のルーマニアで活動することに決める。
しかしO-Zoneは自分たちがあまり受け入れられていないことに悪戦苦闘する。当時のルーマニアでは、モルドバ共和国出身の歌手が成功した例は1度もなかったので、モルドバ出身の歌手という認識ですでに不利だった。
それでもあきらめなかったO-Zoneは、他のルーマニアの歌手に比べて不利だった境遇を逆手に取る方法を思いつく。「モルドバ出身の歌手」というだけであまり見てもらえないなら、「覚えやすくシンプルで面白い」をテーマにするしかない。これをもとに最初につくられたのが【Despre Tine】のPVだった。
O-Zoneのこの曲は、ルーマニアの音楽業界に激震を与えた。大ヒットはもちろん、5カ月以上の長期間にわたってヒットは続き、最終的には老若男女のほとんどがおもわず口ずさんでしまうほどに定着していく。この曲の流行は、当時のルーマニアにして過去数十年さかのぼらなければ他にないほどの大ヒットだったとか。
そしてこの流れで、翌年に【恋のマイアヒ】がリリースされることになる。
つまり「覚えやすくて、シンプルで、面白い」で大成功したO-Zoneは、【恋のマイアヒ】でも同じテーマを継承させていった。【恋のマイアヒ】と言ったら、まさしく「ついつい口ずさんでしまうぐらい面白い歌だな」と感じる名曲だ。世界中の人たちは、まさしくこのO-Zoneの戦略に、ドはまりしてしまったわけである。あの名曲にそんな背景があったなんてめちゃくちゃ意外である。
その後、O-Zoneは2005年に解散してしまう。
解散理由としては、リーダーのダン・バランの決断である。もともとO-Zoneの作詞作曲プロデュースからすべてダン・バランが取り仕切っていた。そのため「O-Zoneでやりたいことはすべて終わったから解散する」とダンバランが決めたことで、解散することになった。もちろん残り2人は突然のことで、当時は衝突もあったものの、現在では和解しており交友関係も持っている
O-Zoneの現在:再結成してルーマニアでコンサート
O-Zoneは現在解散しており、活動はしていない。しかしルーマニア国内では現在でも、O-Zoneが伝説的な歌手として国民の心に残っている。
そのため2017年には再結成すると、ルーマニアの首都ブガレストでコンサートを行った。
それだけではない。さらに令和に入って2020年にも、O-Zoneはルーマニアの首都でコンサートを行っている。会場には大勢のルーマニア人のファンが詰め寄せている様子を確認できる。
このように、一時的な再結成とコンサートは定期的に行われている。
ルーマニア人にとってのO-Zoneは、今もなお熱狂できる伝説的な歌手グループとして残り続けているということである。
その理由としては、O-Zoneのリーダーのダンバランの影響が大きい。
O-Zoneメンバーの現在:リーダーのダンバランが、大スター過ぎる
ルーマニアメディアはO-Zoneが再結成して活動すると、それを大々的にニュースにして取り上げている。しかしながら、決まって「恋のマイアヒ」を歌っているところを取り上げている。そのために、外側から見ると「恋のマイアヒ、でしかヒットしていない一発屋なのか?」という印象をおぼえてしまう。
ところが、それはまったくの間違いだということが分かった。
そもそもO-Zoneは「恋のマイアヒ」から2年後には解散しているので、短い期間の活動の中で、1番のヒット曲を取り上げるのは普通だ。
さらにリーダーのダン・バランが、現在も歌手として活動しており、しかもめちゃくちゃ大ヒットし続けているのだ。
たとえば、2018年にリリースした【Allegro Ventigo】。
こちらの曲は現在、1億5000万再生を突破している。
それもそのはずで、人口2000万人のルーマニアで活動しているダンバランのYouTubeチャンネル登録者数は、現在100万人近くいる。これは人口1億以上いる日本換算だと、数百万人を余裕で達成する数字だ。
他にもダンバランがルーマニアの大スター歌手であることを示す材料はいくらでもある。2024年には、「Oriunde Ai Fi」のミュージックビデオを公開したときに、1週間で200万再生近く達成している。
ちなみに、ダンバランの現在の年齢は45歳(1979/2/6)。ブレイク当時、まだ20代前半だっただけに、まだまだ歌手としての全盛期が続きそうである。
O-Zoneのメンバーの現在:他の2人の今が、イケメンになりすぎている
まずラドゥ・スルブ。現在の年齢は45歳(1978/12/14)。「恋のマイアミ」PVでは、黄色い服の黒髪の可愛い方である。実はグループ最年長。
現在は「Radu Sirbu」名義で活動中。
そしてもう1人のメンバー、アルセニエ・トデラシュ。現在の年齢は41歳(1983/7/22)。1番年下で、年の離れたリーダーのダンバランを兄として慕っていたという経緯をもっている。そのため2005年の突然のO-Zone解散騒動には、弟分のアルセニエは大きくショックを受けて、病院に入院してしまったほど。しかし現在は関係も修復しており円満解決している。よかったね。
現在は、Arsenium名義で活動しており、イケメン歌手となっている。2022年リリースした曲のPVでは美女と登場。